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ドキドキとワクワクが僕の主食

女の子はお砂糖とスパイスと“素敵な何か”で出来ている

『味園ユニバース』感想

渋谷すばる ドラマ・映画

公開から1ヶ月経って…ようやく感想を上げます(笑)

私は3回ほど劇場に足を運びました。できれば、もう1回は観たかったんだけどなぁ…最寄りのシネコンは20日が最終日なんですがおそらくもう観に行けないと思います。

3回とも真ん中の席を取り。観やすいこともそうだけれども何よりこの映画は「音」を聴きたかったので。

…あの茂雄の歌声に身体が震える感覚はもう味わえないんだろうなぁと思うと寂しいけど、あの感覚を今後も渋谷すばるを担当していく上で大切にしたいと思っています。

初日に観に行った時の所感がこちら☟

『味園ユニバース』公開初日、観て来ました。 - ドキドキとワクワクが僕の主食

また、雑誌ラッシュを独自にまとめて、映画制作までの過程等に言及している記事がこちら☟

『味園ユニバース』雑誌ラッシュまとめ - ドキドキとワクワクが僕の主食

 

 

 

 

 

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私は渋谷すばる「瞳」が好きだ。「すばるのどこが一番好き?」と聞かれたら「瞳」だと答えると思う。

ドンピシャだった。ファンになる前から元々彼の顔がとてもタイプだったことはここでも何回か触れていますけど、確かに顔の造形自体もそうなんだけれども、何より目の形と、そして瞳だった。

ここでその想いを語り出すと気持ち悪いことになるので辞めますが、この作品の肝は間違いなく渋谷すばるの「歌声」だけれども、それ以上に私は要所要所でスクリーンにアップで映される彼の瞳に見入っていたといってもいい。

 

冒頭、襲われるまでの「茂雄」、記憶を失くしてからの「ポチ男」、そして、記憶を取り戻す瞬間……何より彼の瞳の表情が違っていたなと私は感じた。

記憶喪失になり過去を全て失った時、一人の男には奥底に眠っていた「歌」が蘇ってきた。 

物語としては特別に目新しくもなく、何か大きな展開があるわけでもない。

ただ、ジャニーズというドメジャーなところにいる渋谷すばると大阪のアンダーグランドな人、モノ、環境が融合したその世界観に強く引き付けられる。

でも私がすばるに惚れていなかったら、この映画をどう見れるかは正直分からない。割と客観視できるタイプだとは思っているけれど、今回に限っては分からない。

それぐらい、渋谷すばるという人の魅力がこの作品を作っている大部分だと思うから。だから「この作品はすばるステマ映画だ」って書いたんですけど。ステマというかプロモーションですね。

なので、すばるのことを魅力的に感じられない人にとってはこの映画は面白いのかな…とは思う。

冒頭「古い日記」をアカペラで歌うシーン。

あれがこの映画の全てと言ってもいいぐらい。赤犬の世界観に茂雄こと渋谷すばるが殴り込み、マイクを奪って歌い出す「古い日記」。これ、馬飼野先生作曲だったんですね…。無知なものでエンドロールに表示されたのを見て初めて知りました。やっぱり凄いですね…馬飼野先生……。

この歌唱は…まさにライブで聴いているみたいに、音で身体が震える感覚に陥りました。私が大好きな感覚。快感。それを生音じゃないのに、しかも映画館なのに鳥肌が立ったというこの体感をできたということに我ながら驚いた。 3回観に行きましたが、3回共、気持ちや観るポイントは違えど毎回鳥肌が立った。

おそらく、この映画はここで心掴まれるか否かだと思うんですよね。ここで惹きつけられなければ、多分この映画を観ても面白くないだろうなぁと。だからすばるのプロモーション映画だと言ってるわけですが。

この歌声に説得力を持たせられなければ成立しないだろうし、監督も後々「意味を持ちすぎてしまったくらい」みたいなことをおっしゃってたけど、うん。あれがこの作品のハイライトだよな。

結局、あそこでカスミは心を奪われたから茂雄をどうにかしようと奮闘するわけで、その分で私はカスミと同じ気持ちになったわけだからカスミの気持ちも理解できるけど。そうじゃなかったら、カスミの感情の動きを理解できないと思うんだよね。クライマックス、「それでもウチはアンタの歌が必要や」と茂雄に言ったのが全てで。

それでも、なんだよ。本当、茂雄ってクズでしょーもない男なんだよ。それでも、カスミは茂雄がユニバースで歌っている姿が見たいんだよ。その「それでも」が分かるのは、すばる自身と歌声を魅力的に感じる人じゃないと理解できないんだろうなぁと。

 

ポチ男の無垢さと茂雄の狂気。この二つは表裏一体で、そしてどちらも渋谷すばるが持っているであろうものでもある。

お姉さんに「後先考えんと…」と言われていた通り、理性というストッパーが欠如していて、その瞬間瞬間の本能のままに生きている茂雄。というか、そうとしか生きれなくて、自分でもそれを自覚しているけれどもどうにもできないのかなと。刑務所に入ることになる前も、自分が利用されていることだって分かっていたとは思うんだけど。

だから観ながら「茂雄はいつからこうなってしまったのかなぁ…」って。

義兄さんが「茂雄くん、クズの癖にメッチャ歌好きでな。高校入ってからも家継ぎたくないって言っとって」って言ってたけど、幼少期にお父さんに「じゃあ、お前が歌手になれ」と言われてから、本気で歌手になろうと思っていたんだろうなぁ…とか。じゃあ、お父さんが亡くなってからかなぁ…とか。

「分からんねん…」とカスミの肩を持って詰め寄った、あれだけでカスミには茂雄の指の痕が付くくらい、それだけ茂雄は力が強くて。きっとその腕っぷしの良さを目に付けられてあのヤクザ紛いのグループとつるむようになっちゃったんだろうなぁ…とか。…あぁ、全部私の妄想ですよ(笑)

実は公開の数日前にやっと『リンダリンダリンダ』を観たんですね。で、初めて山下監督の作品を観て「あ…これ好きなやつだな…」って直感的に思った。

何故って凄く淡泊なんですよね。映像も台詞も展開も。

ただ、その分の余白があるわけで。それが私は好きだなぁって。自分で想像して補っていくのが私は楽しいと感じる人間だからだと思う。

その要素は、10年後に公開されたこの作品でも存在していて。それはところどころあるけれども。

茂雄が歌い終わってステージ上で笑うあのシーンでプツッと切れるという終わり方。私は好きです。

…うーん。だって、あの瞬間が茂雄が一番輝いていて幸福感を感じられる時間でしょうし、きっとあのステージを降りたら…待っているのは現実で。

茂雄が変われるか変われないかって言ったら、そう簡単には変われないだろうし。茂雄にもカスミにも明るい未来が待っているとは到底想像できない。

だから、パッとあそこで突き放される感じがさらに切なさを覚えて、私は好きだな。

そこに聞こえてくるのは「記憶」。

この曲は、すばるがインタビューで「これは劇中歌ではないから…」と言っていたのでそこまで深く映画と関連付けて聴いてなかったんですけど…これ超映画の曲じゃんね。というか茂雄の歌じゃん…!って初めて映画を観た時に気付きました。

劇中でさ、カスミが茂雄の過去を知ってスタジオに戻ってきた時、茂雄(というかポチ男)が吹いてたブルースハープが「記憶」のイントロなんですよね。これ憎い演出だよなー!!監督!!

初めて観た時は「記憶だ!」って気付いただけだったけど、2回目観た時にはこの「記憶」のメロディーを聴くとエンディングが過ぎって何とも切なくなった。しかもカスミが全てを知ってしまう後でもあるからさ。

このスイカ食べてる時がまた切なくてなぁ…。ポチ男が「あのな…全部は思い出されへんけど…俺、危ないかもしれない」という言葉と、それに対しカスミがあからさまな嘘を付いてるのが何とも辛くて…。そしてスイカの種を飛ばし合う二人は公開前からおすすめシーンとして挙がっていたけれども、私はこの後を想像してもの悲しくなっちゃったなぁ…。

あと、個人的に一番好きなシーンは…あれです。ポチ男が深夜に黙って部屋を抜け出してカラオケルームで「古い日記」をひたすら歌っていたシーン。あの時のカスミが…珍しく感情剥き出しでさ。

カスミってあまり本当の感情を表に出さない子だよなぁというのが私の印象です。すぐ「しょーもな」って言ったり殴ったり。でもあのシーンは、ポチ男の記憶が戻ってほしいようなほしくないような…戻ったら自分の元を離れてしまうのか…そんな葛藤を抱えていた中で、ポチ男は勝手にカラオケルームを使い「古い日記」を歌って…あの白黒つかない感じが凄く切なくも共感できて胸がキュンとなった。しかも、あのお風呂上りのカスミが…超可愛いんだよ。ポチ男を睨む髪を下ろしたカスミ、というか二階堂ふみ超絶可愛い。

4本指が5本指…の演出はナイスじゃないですか。あれ狡い。泣く。

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しかし、二階堂ふみは本当に天才だなぁ…と改めてこの作品を観て思いました。「カスミ」がふみちゃんじゃなかったら、私のこの作品への熱量はグッと下がっていたと思うんですよね。

と言うのはですね…私にとってはこの作品の世界観ってちょっとパラレルっぽいし、ファンタジーっぽいんですよね。リアルな話には感じられないんだよなー。

まず、私は生まれも育ちも関東の人間で、関西には縁がないということは大きいと思うんですけど。映っているのは「ザ・大阪」的な風景じゃなくとも、大阪の空気感とかはきっと出身の人なら分かるだろうなぁとは想像できるし、実際にあの街で撮っているわけだからリアルなはずなんだけどね。

それにカスミたちの暮らしは、こういう言い方が正しいかは分からないけど、正直まぁ私にとっては現代っぽくはなくて。2014年という設定には感じられないということ。私の世界の中だけですけどね。

それに根本的なこと言ってしまえば、そもそも鉄バットを思いっきり振りかぶって頭殴ったら………まぁ死ぬよねっていう(笑)

だから、私にとっては始めからパラレルワールドの話で、ファンタジーなんですよね。

そもそも、カスミの「両親がいなくて祖父と二人暮らしをして、スタジオを経営しつつバンドのマネージャーを努める10代の女の子」っていう設定も、リアリティがないじゃないですか。

でもこれに関しては、二階堂ふみが天才だから「カスミ」がそこに居るようにしか見えないっていう。これ、カスミが違う女優さんだったら…いくら関西弁がネイティブの女優さんだったとしてもこの「近所にいそうでいない」感が出ないと思うんだよなぁ…。いや、本当ふみちゃん天才。

だから、あのぶっ飛んだ演出もそこまで気にならなかったっていう。初めて観た時、あそこで冷めることはなかったんです。だって私には元からお伽話だから。むしろ「もう一回記憶失くそうと思って」ってシレッと言いながら金属バッドを振りかぶるカスミに普通に引いてたくらい(笑)

まぁ後々振り返ると「とんでも展開だったな」とは思いましたけど(苦笑)

「ヒロインが茂雄の為に行動を起こしたという行動が重要」というのを監督が後日おっしゃっていたというのは耳にしましたが…。

でもね、2回目を鑑賞している時に、あの場面に差し掛かる前にふと考えたのは「あの時、反対側からカスミがやってくるところの画面がなんかぼやけてたな…と」。

そしてふと「あれ?これ、茂雄が死を覚悟したところでの走馬灯なんじゃないか?」と。カスミが金属バット持ってやってきて、味園ユニバースに来て、「ココロオドレバ」を歌うっていうっていう願望の走馬灯?って言ったらいいのかな。そう思って観てたら…ちょっとさらに辛くなったわ(苦笑)

でもこれ、ライムスターの宇多丸さんもシネマハスラーで同じこと言ってて。「それぐらいぶっ飛んだ解釈をしないと話の辻褄が合わない」と。

むしろ、私がさっき述べたように冒頭「金属バットで頭殴られたら死ぬでしょ」と。「だからあの時点から全て茂雄の空想話」っていう説を唱えてらっしゃいました。それはすみません、流石に共感できなかったけど(笑)だって話が9割妄想ってことになっちゃうからさ。

宇多丸さん、すばるのことすっごい褒めてくれてて。歌はもちろん演技も。「台詞なしに顔面を威圧する力がある」とか「汚れが似合うイイ男」、「ヤクザ映画向き」、最終的に「現代の高倉健」とまで(苦笑)あのシネマハスラーで取り上げてもらっただけでファンとしては大変有り難いことなんですけどね、ホント。

<3/19 追記>例のシーンについて言及があったというティーチインで、「最後のライブはリンチ前の走馬灯というか夢のようなものという説もあったがあまりにも悲しすぎるのでやめた」という話が監督から出ていたというのを今日たまたま知りました(苦笑)なので私はこの時点では知らずに書いています、という言い訳を。

 

これまでも何度か触れたけど、

何より、この作品は理屈で理解するものではなく、全ての説得力を担っているのが「音楽」だということ。理由なんていらない。それが凄く好きだ。

もう赤犬、最高だね!皆さん、素晴らしかったけど特にヒデオさんが好き。茂雄が歌っているのをずっと横で見守っているヒデオさんがツボでした。

そして、やっぱりボーカルのタカアキさん。もう全編通して不憫じゃないですか、茂雄が現れてから。でも最後あぁいう行動をとるのはタカさんの男気だろうし、また音楽にはそれだけの力があるんだろうなぁと。タカさんも茂雄の歌に何か心惹かれたものがあるからだろうし。

 ユニバースでの「酔わせてよKOBE」が楽しそうで羨ましかった。あれ、あの場所で聴きたいなぁ…。赤犬さんのライブ行きたい。

 

じゃあね、担当としてのキュンポイントを挙げると、

・記憶を失って目覚めた時、ホームレスとガラクタを見て目をキラキラさせるところ。もうあの瞬間は「何この可愛い生き物。愛でたい。わしゃわしゃしたい」と母性爆発です。

・カスミに「ありがとう」っていう時の訛り。ポチ男は無垢だから凄く素直で、度々言葉にするのがなんかキュンときた。それに対するカスミの照れも含めて。

ANATAKIKOUの「今日も明日も」を鼻歌で歌っている時。あれ凄い好きだったなぁ。あれはすばるとして見てたかも。「歌上手いなぁ…」って改めて。

・車の中からホームレスを見つけて「止めて…止めて!」っていう時の声色。これなんかピッタリきた。純粋にすばるの役者としての技量に驚いたというのもある。

・「トマト食われへんやろ」これはポチ男に対してもキュンとしたけど、すばるもこういうところある(気がする)よなぁ…って。さり気なく見ていて、さり気なく優しくて。

・茂雄に戻ってから初めて「カスミ」と呼んだ時。初めてカスミの名前を呼んだその声色もだし…凄い「男」なんだよなぁ。

 

何よりねぇ………

茂雄…というかポチ男の、かな。カスミを見る時の瞳が凄く好きだった。

贔屓目なのか、他の人に向ける目線とはなんか違う気がして…。自分に母性を注ぐカスミに対する、縋るような瞳を向ける感じが好きだった。

茂雄派?ポチ男派?という問いがあれば、私はポチ男派です。

茂雄に対してはキュンとすることはほぼなかったなぁ。何故か。クズだから(笑)

好きですよ、茂雄。クズの上に頭は悪いしどうしようもないけど、憎めない。キャラクターとしては好き。でも、じゃあ男性として好きかと言われたら好きではない。別に人外なことをしていても好きな人は好きだけど、理性が欠如していて信念がない大人の男性には私は惚れないんだろうなぁ…。

その分、ポチ男はただの少年なので、ただただ愛でたいだけのキュン。

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担当としては歌はもちろん、バイオレンスもありーの、あとはキスシーンと濡れ場さえあれば完璧なくらい詰め込まれていて(笑)

でも、まぁこの先よっぽどのことがない限りは彼が一人でお芝居をすることはないと思うので…うん。

去年6月に情報が解禁になって以降、日に日に上がり続けた高いハードルを越えてくるほど期待以上に作品として面白くて、茂雄は思っていた以上にすばるだったし。

全てにおいて、これ以上のクオリティーはないほどのプロモーション映画だと、私は結論付けたいなと。完璧だよ。きっかけも題材も監督選びもストーリーもキャラクターも配役も、プロジェクト自体が。

渋谷すばるの魅力を最大限に引き出すことができる環境作りと、ジャニーズには興味なくとも「大阪」「アングラ」「赤犬」「ウラなんば」「味園ビル」といったワードに響くであろう層へのアプローチと。ソロデビュープロジェクトとして完璧なんですよね。

やっぱりジャニーズって凄いなって。面白いなって。改めて実感しています。「ジャニーズっぽくない」ことを正真正銘ジャニーズがプロデュースしてるんだから。

去年6月からのこの一連の流れを、リアルタイムで原体験できて本当に良かった。

色々あったけれども、全部ひっくるめて幸せな渋谷担ライフでした。…いや、まだ担降りしませんよ!(笑)その空気だけど!しないから!