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渋谷すばる『歌』 感想~名刺代わりにできるカヴァーアルバム~

ちょっと…というかだいぶ遅れましたが(いつもか)、渋谷すばるさんのカヴァーアルバム『歌』の感想を記したいと思います。

 

結論から言うと、タイトル通り、これはすばるの「歌」を聴かせる為のアルバムだなと。

カヴァーアルバムというと、歌もそうですが、楽曲のアレンジというのが大きな聴き所になると思います。原曲からどう発展させるのか、というそういった意味で言うと、このアルバムはその要素は薄い。

まぁ何より一発録りというところに重きを置いていて、(多少はミキシングなりマスタリングなりしてるだろうけど)ほぼ録って出しをしていると思うので、出来ることが限られているからしょうがないんだろうけども。

ひとつの楽曲として楽しめるのは「SWEET MEMORIES」くらいかなぁと思います。個人的には。あとは、渋谷さんの「歌」を聴かせる為のアレンジだなぁと。

まぁ逆に言うと、渋谷すばるの「歌」を楽しむにはもってこいのアルバムである、と。

「俺が渋谷すばるだ!!」と言わんばかりの強い自己主張を感じて、私は「好き……(うっとり)」というよりは「ニヤッ」とするアルバム。 

でも考えてみれば、これが渋谷すばるという歌手のファーストアルバムなんですよね。その点で言うと、カヴァーだけども、今のすばるが存分に表れているなぁと思います。「名刺代わりにできるカヴァーアルバム」。まさしく歌手・渋谷すばるのファーストアルバム。

基本的に私は「歌声」はあくまで楽器のひとつであり、楽曲を構成するひとつの要素だと思っているので、楽曲トータルとして聴く人間ですが。今回のアルバムに関しては上記のように「歌」を聴かせる為のアルバムだと私は受け取ったので、今回は以下主に歌に関しての感想を綴ることにします。

1.「スローバラード」

2013年10月『The Covers』にすばるが出演した際に披露したこの曲。その時は今のような状況になることは(希望は持っていたけども)現実的には全く想像がつかなかったし、当時ソロの仕事が皆無だったすばるがこの番組に出演する意図が見えないけども、彼が歌うこの曲を聴いて泣いた記憶。今になればここが始まりだったんだなぁと分かるわけですがね。その後初のソロライブでも歌われ、今回も1曲目として収録されましたが。良い意味で、『The Covers』にて初めてこの曲をすばるが歌っていた時と同じ、というか解釈が変わってないんだなぁと受け取りました。やっぱり私はこの人が歌う「スローバラード」が好き。特別。

2.「マンピーのG★スポット」

「おぉ~~こうきたか~~~」って個人的には一番思ったなぁ。すばるの歌い方が。というのも、マンピーとすばるってちょっと合わないんじゃないかなぁというのが最初に選曲を聞いた時に思ったんですよね。マンピーのこのなだれ込んでいく感じのメロディーがハッキリ音を歌うすばるだとどうなのかなぁって。桑田エロ曲ラインナップでいったら「スキップ・ビート」がすばるに合うだろうなぁとか思ってたんですけど(というか私が聴きたい)。だから、良い具合に崩して自分のテリトリーにガッと持ってきたなぁ~~という印象です。前述の通り、ライブアルバムともいえる今回のアルバムだけれどもとりわけライブ感が色濃く出てる。音が抜けがちな「スポット」の「ポ」がきちんと発音できてて聴こえてくるのが流石。

3.「ファンキー・モンキー・ベイビー」

正統派で良いなぁ。すばるがハープを始めたからこその「この曲」って感じがするね。日本のロックの名曲のカヴァーですからリスペクトはもちろんあるだろうけど、良い意味でどう歌うかっていうのをあんまり考えずに歌っているんだろうなぁと感じる。だからこっちもあんまり考えずに素直に歌を聴ける。「だけど恋しい 俺の彼女」って自担に歌ってほしいフレーズ上位のやつですね(私調べ)。大サビ前の「君は~~」の掛け合い楽しそう!!2月26日放送の『Love Music』でのテイクも良かったです。

4.「Fisrt Love」

1~3曲目が濃いので若干ぐったりしていたところで聴こえてきた「♪最後のキスは~」に癒される。これはいいな~~好きだな~~~。この曲はアレンジが良いっていうのもあるんだけど、すばるの歌唱も1曲の中で色んな表情が見えるから。好き。2番Bメロの「わたし」の前で溜める感じとか、一番なんかこう詞を噛みしめて歌っているんだろうなぁというのが伝わってきた。以前はファルセットが弱かった渋谷さんだけれども、サビ前の「だろう」等々、だいぶ太くなったなぁと。いやぁ…しかし名曲だな。改めてそう思うくらいに歌の力を感じた。

5.「元気を出して」

原曲よりちょっとテンポを落としてますかね。軽くて、甘い歌い方。諭すようにね。2番サビの「何度でも」の「でも」とかね、あまーーーーい!!!初回盤特典のレコーディング映像の中では「一番難しい」と語っていましたが、確かに今回のアルバムの中では一番どう歌うかを考えて歌っているように聴こえます。アレンジが今回のアルバムの中では比較的凝っているし、ちゃんとしてるなぁと個人的には思います。

6.「君がいないから」

今回のアルバムの中で、私的に歌い方が一番好きなのはこの曲かなぁ。たっぷりとしてて、響きわたる感じが。そして、やっぱり渋谷くんの歌声はピアノとの親和性が高いなぁと改めて。歌い始めから割と低い音が続いているんだけれども、低音がそこまで鳴らなかった以前と比べるとだいぶ響くようになったなぁと思います。Aメロ~Bメロはピッチもそうだし、落ち着いてひとつひとつの音を歌っているのに対し、サビは詞と相まって感情の揺れが伝わる歌い方だなぁと。っていう1曲の中でAメロ~Bメロの柔らかい音と、サビの歌い上げる部分と両方聴けるので、渋谷くんの歌の魅力が詰まっていて好きです。

7.「言葉にできない」

このアルバムの中でも特に歌に注力しているというか、歌声を引き立てるアレンジになっているなぁと。1番Aメロ最後の「♪叫んでる」の「でる」のヴィブラートが好き。落ちサビのアカペラ部分の響き方がライブ会場にいるみたいですね。最後の「ラ~ラ~ラ~」のコーラスさんとのユニゾンの厚みが凄く良くって、コーラスさんが3人ついてるのがここで凄く生きてるなぁと。

8.「SWEET MEMEORIES」

最初はこの曲でMステに出るっていうのが個人的にはちょっと意外だったんだけども、アルバム全体を聴いてからだと納得がいく。この曲がアルバムの中では一番楽曲としての完成度が高いと思う。いや、それはもちろん原曲の話ではなく(どれも甲乙つけ難い名曲)、カヴァー曲としてのクオリティーが。原曲の淡くキレイな世界観とは打って変わって、ジャズィーで大人な雰囲気に。このアレンジいいな~~好きだな~~とMステで聴いた時に思ったら、編曲はSkoop On SomebodyのKO-ICHIROさんだそう。流石です。すばるの歌い方といい、聖子世代の方々からすると賛否が分かれそうではありますが、個人的にはカヴァーするならこれくらいの気概でやってほしい。でもこの音源のテイクよりもMステのテイクの方が良かったので、そっちばっかり聴いてます。1番Bメロの「上手じゃない」とか、好きーー!!!!私はすばるが歌う女言葉が好きなので…「~だわ」とか「~かしら」とかね。これからも女歌、歌ってほしいなぁ。好きです。大好きです。

 

多分、今のすばるだからこういう作品になったんだと。私が見てきたこの数年でも彼の歌は確実に変わっていてまだまだ発展途上であると、そう感じてます。なう。これからどうなっていくんだろうね、渋谷くん。

今回のアルバムを引っ提げたツアー、もう始まっていますが、私はこれからなのでライブではどういう風になるのか楽しみにしております。